水遊びは“子どもの感覚”や“運動機能の発達”をうながす、非常に効果的なあそびです。
手で水に触れる感覚や、バシャバシャと全身を動かす体験は、脳や体に良い刺激を与えてくれます。
しかも、ちょっとした工夫があれば、季節や場所を問わず楽しめるのがうれしいところ。
たとえば──
- お風呂場で、天気に関係なくのんびり遊べる
- 洗面所で、コンパクトに楽しめる
- 夏のベランダで、ちょっとしたアウトドア気分に
広いスペースや特別な道具がなくても大丈夫。
簡単な遊びだけでも、親子の気分転換になります。
- 年齢ごとのおすすめ遊びや道具を知りたい
- 発達に合わせたポイントを知りたい
- 安全に遊ぶためのコツを知りたい
月齢別|遊びのねらいと工夫

ここでは、年齢ごとにどんな遊びが向いているのか、ねらいやおすすめの道具をご紹介します。
おすすめの水遊び&グッズ一覧
年齢 | おすすめ遊び例 | 使用グッズ例 | 実施場所(例) |
---|---|---|---|
6ヶ月〜1歳 | 水に触れる・感じる | バストイ、ベビーバス | 洗面台/お風呂 |
1歳〜2歳 | 水をすくう・流す | ジョウロ、水車おもちゃ | お風呂/ベランダ |
2歳〜3歳 | ごっこ遊び・循環遊び・全身運動 | コップ、ペットボトル | ベランダ/庭 |
3歳〜4歳 | 釣り遊び・ルールのある遊び | 釣りセット | お風呂/ベランダ/庭 |
4歳〜5歳 | 水流の観察・構造遊び | 水路セット | ベランダ/庭 |
6ヶ月〜1歳|水に慣れ、五感を育てる時期
この時期の赤ちゃんは見る・聞く・手や足で感じるがどんどん発達していくタイミングです。
水あそびを通じて──
「キラキラ」「つめたい」「パシャッ」など、いろいろな刺激を体感しましょう。
水の動きや音に興味を持ち、目でじっと見つめたり、音に耳をすませたりする力が自然と育っていきます。
おすすめの遊び方とグッズ
- 握ると水が出るバストイで、水への好奇心を引き出す
- 洗面台やベビーバスで、“ちゃぷちゃぷ”と感覚遊び
1歳〜2歳|「じぶんで!」の気持ちが育つ時期
子どもが「じぶんで!」とやりたがる気持ちが育ってくる時期です。
手を使って水をすくったり、流したりする遊びが楽しくなり「やってみる → どうなる?」の面白さを感じはじめます。
うまくできたときの喜びや、試行錯誤をくり返す中で、少しずつ自信や考える力も育っていきます。
おすすめの遊び方とグッズ
- 小さなジョウロで水を注ぎ、水車を回して「入れる→回る」を体感
- おうちにあるスプーンやカップで水をすくって移すシンプルな遊びも効果的
2歳〜3歳|ごっこ遊びと全身運動の時期
この年齢になると、まねっこ遊びやごっこ遊びがぐんと増えてきます。
「ジュースどうぞ」「ごはん作るね」など、見たことをまねしながら遊ぶのが楽しい時期です。
また、体の動きも大きくなってきて、全身を使った水遊びにもチャレンジできるようになります。
遊びを通じて、想像力や運動感覚などを伸ばしていきましょう。
おすすめの遊び方とグッズ
- コップに色水を入れて、ジュース屋さんごっこ
- シャワーカーテンの下をくぐる全身遊び(ジョウロやペットボトルに穴を開けてもできます)
3歳〜4歳|ルールや順番を理解し始める時期
この時期の子どもは、順番を待つ・ルールを守るといったことを少しずつ覚えていく時期です。
集中できる時間も長くなってきて、「ねらって釣る」「いくつ取れた?」といった遊びにも夢中になれるようになります。
簡単なルールがある遊びや、動かしてみると結果がわかるような遊びがぴったりです。
おすすめの遊び方とグッズ
- 磁石付きの釣りセットで、狙った魚を釣るあそび
- 釣った魚を並べて数えたり、色や形を分類するあそび
4歳〜5歳|観察力と創造力が伸びる時期
この時期の子どもは、「どうしたらうまくいくかな?」と考えながら遊ぶ力が育ってきます。
たとえば、水が流れるおもちゃで──
「こっちに置いたらどうなる?」「もっと高くしたら流れるかな?」といったことを試しながら、自分なりに工夫して遊ぶようになります。
うまくいったり、失敗したりをくり返す中で、考える力やあきらめずに取り組む力が自然と育っていきます。
おすすめの遊び方とグッズ
- 砂場や庭で水路を作り、水の流れを観察するあそび
- 水路やダムのおもちゃを組み立てて、自分で流れのコースを設計するあそび
水遊びの注意点と安全対策

水遊びはとても楽しい反面、ちょっとした油断が思わぬ事故につながることもあります。
特に赤ちゃんや小さな子どもと遊ぶときは、事前の準備と見守りがとても大切です。
以下のポイントに注意して、安全に楽しみましょう。
💧 水の深さは浅くても注意
子どもは、たった3cmの水でも溺れる危険があります。
そのため、水遊びのときは深さにかかわらず、必ず目と手の届く場所で見守ることが大前提です。
安全に遊ぶ目安としては、「座って腰まで浸かるくらいの浅さ」がちょうど良いでしょう。
「ちょっと少ないかな?」くらいの水でも、子どもにとっては十分楽しく遊べます。
👀 見守りはつねに近くで
子どもだけで水に触れさせるのは絶対に避けましょう。
必ず大人がそばにいて、すぐ手が届く距離で遊ばせることが大切です。
スマホや家事で目を離すのは、ほんの数秒でもリスクになります。
🌡️ 水温の調整も忘れずに
子どもは体温をうまく調節する力が未熟なため、冷たい水に長く触れると体が冷えすぎてしまうこともあります。
水道水をそのまま使うと20℃前後と冷たいため、肌寒さを感じやすく、水遊びが快適にできません。
水温の目安は、夏場であればおおよそ28〜32℃程度が安心。
日なたに容器を置いて自然に温める、または少しお湯を足して調整するとよいでしょう。
🦶 すべり対策をしておこう
ベランダや浴室などの床は、水にぬれるとすべりやすくなります。
滑り止めマットを敷いたり、水遊び用のシューズを履かせたりして、転倒を防ぐ工夫をしましょう。
☀️ 熱中症&日焼け対策も重要
曇っている日でも紫外線は届きます。
帽子やラッシュガード、日よけテントなどで直射日光を避けつつ、10〜15分おきに水分補給を心がけてください。
特にベランダや屋外で遊ぶときは、短時間でもしっかり対策を。
⛱️ 片付けの準備も先にしておく
楽しく遊んだあと、子どもが疲れてグズってしまう前にスムーズに切り上げられるように──
タオル・着替え・足拭きマットなどをあらかじめ準備しておきましょう。
遊びのあとがラクになると、親も安心して付き合えます。
まとめ|おうち水遊びで、育児を“アップデート”
水遊びは、子どもの成長を促す身近な体験であり、親にとっても気分転換や学びの機会となります。
- 感覚を育てる
- 運動を引き出す
- 思考力や観察力を養う
そんな育児の“伸びしろ”を、水遊びは自然に引き出してくれます。
お風呂・洗面所・ベランダ・庭など、場所を選ばず手軽に楽しめるのも魅力。
ちょっとした道具と工夫があれば、今日からでも始められます。
育児の毎日に、水遊びという“楽しい刺激”を。
そして、無理なく今の育児をアップデートしていきましょう。

